音楽

「早作田節」- 古典音楽

2021年10月3日

早作田節はいつぃくてんぶし:工工四

 

早作田節の工工四

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歌詞

 

春や花盛りはるやはなざかゐ 深山鶯のみやまうぐいすぃぬ

匂しのでほけるにをぃしぬでぃふきる 声のしほらしやくゐぬしゅらしゃ

 

春は花が咲き誇り、奥山で暮らすうぐいす

匂いにきつけられてさえずる声が愛らしい。

ほけるふきる

鳥のさえずり。

しほらしやしゅらしゃ

愛らしい。

 

ウグイス

ウグイス

 

楽曲の解説

早作田節はいつぃくてんぶし」は多種多様の花が開花する春の季節に、心浮き立つ情景じょうけいみ込んだ歌曲です。

歌詞に登場するウグイスは別名ハルツゲドリ(春告げ鳥)と呼ばれ、美しく透き通った鳴き声で春の到来を知らせます。

華やかに咲き誇る花々とウグイスの色映えした春の光景は、昔から人々の心を魅了してきました。

早作田節はいつぃくてんぶし」はその軽やかな曲想が好まれ、いくつかの琉球芸能の演奏曲として構成されています。

舞踊では「作田つぃくてん作田節つぃくてんぶし」、「稲まづんいにぃまづぃん」、「むんじゅる」に組み込まれ、組踊くみうどぅい(※1)では「銘苅子めかるしー」、「手水の縁てぃじみじぬゐん」で演奏されます。

 

組踊くみうどぅい(※1)

琉球王国時代の1718年に踊奉行おどりぶぎょう(式典の際に舞台を指揮、指導する役職)の任命を受けた玉城朝薫たまぐすくちょうくん師により創始された歌舞劇かぶげきです。

台詞、舞踊、音楽の三つの要素から構成された古典芸能で、1972年に国の重要無形文化財に指定され、2010年には世界のユネスコ無形文化遺産に登録されました。

 

補足

 

ちらしとして

早作田節はいつぃくてんぶし」は昔節(※2)の「作田節つぃくてんぶし」のちらし(※3)として演奏されます。

 

昔節んかしぶし(※2)

首里節しゅいぶし」、「作田節ちくてんぶし」、「ぢやんな節ぢゃんなぶし」、「諸屯節しゅどぅんぶし」、「暁節あかつぃちぶし」の五曲を総称して、昔節んかしぶしまたは前の五節めえぬいつぃぶしと呼んでいます。

古典音楽では古くから存在し、演奏時間、演奏技術ともに大曲と云われています。

一説によると、尚思紹王しょうししょうおうの時代(在位:1406年 - 1421年)に作曲されたものではないかとわれています。

 

ちらし(※3)

昔節んかしぶしの曲につないで演奏する終結部の楽曲。

楽曲の熱を徐々に散らしながらおさまりをもたせる構成。

御供ともいいます。

 


 

参考文献(沖縄の本)のイメージ画像
参考文献一覧

書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において、参考させて頂いたすべての文献をご紹介します。     1.『定本 琉球国由来記』 著者:外間 ...

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ニライカナイから遊びにやってきた豆電球ほどの妖怪です。

好きな食べ物:苔
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