工工四
歌詞
深山蜘蛛だいんす かせかけておきゑり
わをいなごになとて 油断しやべめ
訳
奥山にいる蜘蛛でさえ、糸を掛けているのに(懸命に巣をかけている)、
私は女として(機織作業の)気を抜くことはできましょうか。
だいんす
- ~でさえ
かせかけ
- 紡いだ糸を枠に巻き取る作業
あがさ
- ”よく働く人”を意味する「あがちゃー」に由来
解説
「あがさ節」は懸命に巣をかける蜘蛛の姿に、繰り返しおこなわれる機織の作業を映し重ねて詠まれた歌曲です。
かつて沖縄の女性は植物から糸を紡いで着物に仕立てるまでの全工程を手仕事でおこないました。
上等な着物になると1600本(廿読)もの糸を使用して織られ、膨大な作業に自身の心を鼓舞している様子が描かれています。
補足
ちらし
「あがさ節」は大昔節(※1)の「昔蝶節」のちらし(※2)として演奏されます。
「昔蝶節」- 古典音楽
工工四 印刷・保存 【工工四について】 歌詞 みすとめて起きてみすとぅみてぃうきてぃ 庭向かて見ればにわんかてぃみりば 綾蝶無蔵があやはびるんぞぅが あの花この花あぬはなく ...
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大昔節(※1)の分類
ちらし(※2)
つないで演奏する終結部の楽曲。
楽曲の熱を徐々に散らしながらおさまりをもたせる構成をとります。
御供ともいいます。
参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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