工工四
歌詞
結ばらぬ 片糸の
逢はぬ恨みとて つもる月日
訳
結ばれない片糸のように、
逢えぬことを恨みながら積もる月日である。
片糸
- 片糸 = 恋慕を描く際の縁語として使用される
- 片方の糸
解説
「仲風節」(二揚調・下出し)は、成就することのない男女の恋慕を、結ばれぬ片糸に映し重ねて詠み込まれた歌曲です。
本曲は「仲風節」(本調子・下出し)と同じ琉歌で詠われていますが、〔下出し〕の演奏技法とあわせて中弦を一音上げる二揚調(調弦法)で演奏しているため、より一層に情感のある曲想に仕立てられています。
一般的に琉歌は上句〔八・八〕、下句〔八・六〕の計三十音の定律で構成されますが、「仲風節」の上句は〔五・五〕の和歌の音数律で詠まれています。
一説によると、こうして和歌と琉歌の二つの要素を中半分ずつ取り入れたことから”仲風”と呼ばれるようになったと云われています。
補足
音の調子
「仲風節」は本調子、ニ揚調など、音の調子を種々に編曲し、それぞれが独立した歌曲として愛唱されてきました。
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参考文献一覧
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