工工四
歌詞
笠に音たてて 降たる夏雨も
今やうちはれて 太陽ど照ゆる
訳
笠に音を立てて降っていた夏の雨も、
今は晴れ上がり太陽が照り輝いている。
夏雨
- 夏の雨
- カタブイ = 局地的な豪雨
解説
「黒島節」は通り雨が過ぎ去ったあと、照り輝く太陽の晴れ上がった情景に泰平の世を寿いで詠まれた歌曲です。
八重山諸島の黒島が発祥の地で、現地に伝わる八重山民謡「ペンガントゥレ節」が原歌であると云われています。
「ペンガントゥレ節」は1番から6番まであり、黒島の6つの集落を舞台に村々の男女が海辺の生き物を採集する様子を描いた歌曲です。
どのような経緯を辿って現今の歌詞で詠われるようになったのかは定かでありません。
補足
舞踊演目
「黒島節」は「そんばれ節」、「浮島節」の組み合わせで演奏されることがあり、子孫繁栄、長寿を寿ぐ祝儀舞踊「松竹梅(鶴亀)」では鶴と亀の舞いの演奏曲として構成されています。
黒島節(舞踊「松竹梅」より)
千歳経る松の みどり葉の下に
亀が唄すれば 鶴は舞い方
訳
千年を経た松の緑葉の下で
亀が唄えば鶴は舞う
※流派によっては、曲目や構成が異なる場合があります。
参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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