工工四
歌詞
1.
おしつれて互に 遊びぼしやあすが
むぢやれ匂高さ わかて遊ば
2.
よも面のきよらさ どくたのでをるな
縁ど肌そゆる 浮世知らね
訳
1.
連れだって一緒に遊びたいのですが、
ひどい臭気がするから別れて遊びましょう。
2.
顔が綺麗だからといって自惚"れなさんな
縁あって結ばれるのがこの世の習いだということを知らぬのか。
むぢやれ
- 「乱れ」という意味だが文脈に応じて「ひどい」とする。参考:『標音評釈・琉歌全集/武蔵野書院版』
よも面
- よも = 蔑称
- 憎らしい顔
きよら
- 清らか
- 美しい
解説
「ヤリコノシ節」は対照的な関係にある美女と醜女の対比を描き、互いの心積もりを言い交わしながら展開していく歌曲です。
澄ました顔で不人情な言葉を投げかける美女に対して、醜女は妬み心を抑えながら「人間は顔ではなく、ご縁(心)が大切である」と一種の人生訓に置き換えて言い返します。
「ヤリコノシ節」はお面を用いて踊る唯一の古典演目「醜童」の舞踊曲として演奏されており、節名は囃子詞から命名されています。
補足
古典舞踊
古典舞踊のカテゴリーでは「ヤリコノシ節」が舞踊曲として演奏される古典演目「醜童」について解説しています。
「醜童」 - 古典舞踊/打組踊り
シヨンダウ節:歌詞 ”シュンドー” 諸鈍長浜にしゅどぅんながはまに ”ヨウアシュンドー” 打ちやり引く波のうちゃいひくなみぬ ”ヨウアシュンドー” ”シュンドー” 諸鈍女童のしゅどぅんみ ...
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参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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