工工四
歌詞
かさに音たてて 降たる夏ぐれも
なまやうちはれて てだどてゆる
訳
笠に音を立てて降っていた夏の雨も、
今は晴れ上がり太陽が照り輝いている。
夏ぐれ
- 夏の雨
- カタブイ = 局地的な豪雨
なま
- 今
- 現在
てだ
- 太陽
解説
「湊くり節」は照り輝く太陽の晴れ上がった情景に泰平の世を寿いで詠まれた歌曲です。
沖縄の夏雨は局所的な豪雨になることがあり、亜熱帯特有の変わりやすい天候をテーマに描かれています。
最古の琉歌集である『琉歌百控』(※1)には「港越節」の字があてられており、出自には小浜嶋(八重山諸島・小浜島)と記されています。
小浜島では旧暦6月(新暦:7~8月頃)になると豊年祭(豊穣祈願)が開催され、本曲の原歌となる八重山民謡「赤またー節」が代々歌い継がれています。
『琉歌百控』(※1)
上編「乾柔節流」、中編「独節流」、下編「覧節流」の三部(全601首)からなり、1795年~1802年にかけて編纂された最も古い琉歌集です。
補足
古典舞踊
古典舞踊のカテゴリーでは「湊くり節」が舞踊曲として演奏される舞踊演目「湊くり節」について解説しています。
「湊くり節」 - 古典舞踊/二才踊り
湊くり節:歌詞 かさに音たててかさにうとぅたてぃてぃ 降たる夏ぐれもふたるなつぃぐりん なまや打ち晴れてなまやうちはりてぃ てだどてゆるてぃだどぅてぃゆる なまや打ち晴れて ...
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参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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