工工四
歌詞
里が張てくいたる むんじゅるの笠や
かんではもすださ 縁がやよら
訳
愛しい人が張ってくれた麦わらの笠は、
被っても涼しいのは(二人の)ご縁があるからでしょうか。
里
- 「里」は女性が思いを寄せる男性に対して使う言葉。男性が思いを寄せる女性に対して使うときは「無蔵」と呼ぶ。
むんじゅるの笠
- 麦わらでつくった笠
解説
「揚芋の葉節」は被り心地よく涼しく感じられるのは愛しい人の手によって作られた”むんじゅる笠”であるからと、年頃の娘の慎しやかな恋情を詠み込んだ歌曲です。
”むんじゅる笠”は竹の骨組みに麦わらを張り並べた日除け用の笠で、光沢のある質感が美しく、かつては日常的に愛用されていました。
「揚芋の葉節」は舞踊「むんじゅる」の演奏曲として構成されており、”むんじゅる笠”を被った娘の清純な姿を描いて表現されます。
補足
古典音楽
本曲は本調子の「芋の葉節」をニ揚調(三線の中弦を1音上げる)に調弦して創作された歌曲であることから「揚芋の葉節」と命名されています。
参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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