工工四
歌詞
急ぎ立ち戻ら 月も眺めたい
里や我宿に 待ちゆらだいもの
訳
急いで戻りましょう、月も眺めたので。
あの方は私の家で待っていることでしょう。
里
- 「里」は女性が思いを寄せる男性に対して使う言葉。男性が思いを寄せる女性に対して使うときは「無蔵」と呼ぶ。
だいもの
- ~である
解説
「サアサア節」は月見に興じながら家で待つ男性を気遣う女性の健気な心情を詠み込んだ歌曲です。
自然への畏敬の念を重んじてきた昔の人の美しい心を情緒豊かに表現しています。
本曲の節名は歌の囃子から命名され、「サアサア、急いで戻りましょう」と行動を促す際に用いられる表現言語です。
「サアサア節」の淑やかでゆったりとした曲想は、かつて古典舞踊「綛掛(かせかけ)」の納めの楽曲として構成されていましたが、近年では一部流派を除いて省略することが多くなりました。
補足
古典舞踊
古典舞踊のカテゴリーでは「サアサア節」が舞踊曲として演奏される「綛掛(かせかけ)」について解説しています。
「かせかけ」 - 古典舞踊/女踊り
干瀬節:歌詞 七読と二十読ななゆみとぅはてん 綛かけておきゆてかすぃかきてぃうちゅてぃ 里が蜻蛉羽さとぅがあけずぃば 御衣よすらぬんしゅゆすぃらに 訳 七読ななゆみと二十読 ...
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参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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