工工四
歌詞
思ゆらば里前 島とまいていまうれ
島や中城 花の伊舎堂
訳
あなたが思ってくださるなら、私の故郷を訪ねに来てください。
故郷は中城にある花の伊舎堂になります。
里前
- 「里」は女性が思いを寄せる男性に対して使う言葉。男性が思いを寄せる女性に対して使うときは「無蔵」と呼ぶ。
島
- 島
- 故郷
- 領地
とまいて
- 訪ねて
解説
「ジツサウ節」は伊舎堂集落に暮らす若い娘たちの恋心を詠み込んだ歌曲です。
中城村の伊舎堂はかつて綿の栽培が盛んな地区として知られ数多くの若い娘が働き手として暮らしていました。
一日の作業が終わると、近隣の村から若い男女が集まり、毛遊び(※1)を楽しむ風景がこの地ではよく見られたそうです。
毛遊び(※1)
若い男女が広場に集まり、円陣をつくって三線の音に合わせて歌ったり、踊ったりして交流をはかる場。
毛は”野原”のことで、遊びは”宴”を指している。
補足
節名の由来
「ジツサウ節」は中頭郡中城村伊舎堂が発祥の地で、伊舎堂公民館に隣接した一角には本曲の歌碑が建てられています。
一説によると「ジツサウ節」の節名は、”ほんとうか”という意味を持つ囃子詞”ジッツソゥマァ”から命名されていると云われています。
参考:『琉球古典音楽歌詞囃子解説集/小渡良忠』
参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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