古典音楽

「砂持節」- 古典音楽

工工四

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歌詞

 

阿良の浜砂やあらぬはますぃなや 持てば禁止られてむてぃばちぢらりてぃ

たんで西泊たんでぃいりどぅまゐ 持たちたばうれむたちたぼり

 

阿良あらの浜の砂は持ち運ぶことが禁じられているが、

どうか西泊いりどぅまゐの守衛さん、(砂を)持たしてあげてください

阿良あら

  • 阿良あらの浜(アラ浜)。伊江村東江前いえそんひがしえまえに広がる小さな湾。かつて伊江島いえじまの玄関口として機能を果たしていた。

たんでたんでぃ

  • どうか(懇願)

西泊いりどぅまゐ

  • 当時、阿良あら地区に架かる桟橋を目安に左側を西泊いりどぅまゐと呼び、右側を東泊あーりどぅまゐと呼んでいた。

たばうれたぼり

  • ~して下さい。

 

解説

伊江島いえじまは古くより農業が盛んにおこなわれてきた地域で、畑仕事に適した土壌を改良することを目的に浜辺の砂を利用してきた歴史があります。

砂を運搬する時に村人が協力して掛け声を掛け合いながら汗を流した労働歌が「砂持節すぃなむちぶし」であるとわれています。

砂持節すぃなむちぶし」は国頭郡伊江村東江前くにがみぐんいえそんひがしえまえ伊江島いえじま)が発祥の地で、この地域一帯で航海の安全を祈願する阿良御嶽あらうだき(拝所)の前には本曲の歌碑が建てられています。

 

砂持節の歌碑

砂持節の歌碑 - 提供:歌碑を訪ねて西東

 

補足

 

阿良あらの浜(アラ浜)

当時、阿良あらの浜は島の玄関口と呼ばれ、船の往来が賑わう港の役割を果たしていました。そのため、このエリアの砂を採ることは禁止されており、船着場では西と東に分かれて守衛を配備し、常に監視していたそうです。

 

砂浜(イメージ)

砂浜(イメージ)

 


 

参考文献(沖縄の本)のイメージ画像
参考文献一覧

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マブイ

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