工工四
歌詞
打ち鳴らし鳴らし 四つ竹は鳴らち
今日や御座出て 遊ぶ嬉しや
訳
打ち鳴らし、鳴らし四つ竹を鳴らして、
今日は晴れの舞台に出て踊ることのなんと嬉しいことよ。
四つ竹
- 約10~15センチに切った竹材に朱色を塗り、飾り紐で二つの竹片をつないだ小道具(伴奏楽器)。”カチカチ”と二つの竹を打ち合わせて演奏し、両手あわせて四枚の竹片を使用していることからその名が付く。
御座
- 身分の高い人がおいでになる席
解説
「宮城こはでさ節」は高尚なお座敷で優雅に踊る舞手の晴れがましい心の内を詠み込んだ歌曲です。
四つ竹の清らかに澄んだ音色が響き渡り、宮廷を喚び起こすよう美しい世界のひろがりをみせてくれます。
格式のある舞台で踊るときは終始慎ましやかな振る舞いが求められ、足を高く持ち上げたり足音を立てないように気を付けていたそうで、今日の御座の歩き方はこの作法をもって摺り足で歩くようになっています。参考:『嗣周・歌まくら/那覇出版社』
補足
由来
「宮城こはでさ節」は古い史料を探しても節名が見当たらず、由来については明らかになっていませんが、一説によると「屋慶名こはでさ節」が宮城島に伝わり、のちに節を変えて継承された歌であると云われています。参考:『嗣周歌まくら/那覇出版社』
また、節名の読みは宮城 = 「なーぐすぃく」と呼ばれており、これは「みや」→「にや」→「なー」に転訛していったものと考えられます。
参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
続きを見る