工工四
歌詞
世間沙汰される 大名屋のカンツ
いつのよの露に 咲かちそゆが
訳
世間で評判になっている大名屋のカンツは、
いつの夜の露を受け(恋の花を)咲かせるだろう。
沙汰
- 評判
- 噂
大名屋
- 屋号
カンツ
- 娘の名前
解説
「川平節」は石垣島の北西部に位置する川平地区が発祥の地で、現地に伝わる八重山民謡「カンツ節」が本曲の原歌とされています。
美しいと評判の島の娘カンツを巡る男女の恋愛模様を詠み込んだ歌曲です。
歌詞に登場する”大名屋”とは個人や家柄などを判別するために集落の各戸に設けられた屋号(名称)を指し、人々が円滑にコミュニケーッションをおこなう上で昔から使用されてきました。
補足
舞踊演目
本曲は好意を寄せる士族とほだされる遊女が互いの思いを掛け合いながら演じる雑踊り(※1)「川平節」の演目で演奏されます。
雑踊り(※1)
明治16年(1883)頃、琉球芸能が初めて入場料を取って興行がおこなわれて以来、芝居小屋で創作振り付けられた近代の舞踊。
琉球王朝が崩壊した後、歓待芸能を職としていた者が率いて踊りを披露していました。
参考文献一覧
書籍/写真/記録資料/データベース 当サイト「沖縄伝統芸能の魂 - マブイ」において参考にさせて頂いた全ての文献をご紹介します。 尚、引用した文章、一部特有の歴史的見解に関しては各解説ページの文末に該 ...
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