マブイについて

ごあいさつ

「マブイ ― 沖縄伝統芸能の魂」は、沖縄に受け継がれてきた伝統芸能と、その背景にある歴史や文化を記録し、後世へ伝えていくことを目的として運営しているウェブサイトです。

琉球古典音楽や琉球舞踊をはじめ、沖縄本島、宮古、八重山など、それぞれの地域に受け継がれてきた芸能を取り上げています。

一つの歌や、一つの踊りにも、それぞれ歴史があります。

現在では舞台芸能として広く知られている演目であっても、その成り立ちを辿っていくと、人々の生活、祭祀、信仰などと深く関わっていることがあります。

  • なぜ、その歌がその土地で生まれたのか。
  • なぜ、その踊りが今も残っているのか。
  • 誰が守り、誰から誰へと伝えてきたのか。

その背景には、土地の歴史や人々の暮らし、祭祀や年中行事、信仰、言葉、そして地域の方々の思いがあります。

「マブイ」では、芸能そのものだけを見るのではなく、その向こう側にあるものまで、できる限り丁寧に記録していきたいと考えています。

 

マブイという名前

沖縄の言葉で「マブイ」は、魂や精神を意味する言葉です。

芸能には、形だけでは見えないものがあります。

  • その土地の歴史
  • 人々の記憶
  • 芸を伝えてきた方々の思い
  • 何代にもわたり受け継がれてきた時間

そうしたものも含めて、沖縄の伝統芸能なのだと思います。

形だけを記録するのではなく、その奥にあるものまで残していきたい。「マブイ ― 沖縄伝統芸能の魂」という名前には、そんな思いを込めています。

 

確かな記録を残すために

「マブイ」で最も大切にしていることの一つが、一次資料です。

沖縄の歴史や芸能について調べていると、書籍や論文、ウェブ上の記事など、さまざまな情報に触れることになります。もちろん、それらは調査を進めるうえで非常に大切なものです。

ただ、同じ説明が多くの資料で繰り返されているからといって、それが必ずしも最初の記録に基づいたものとは限りません。そのため、できる限り元となった記録まで遡ることを心がけています。

古い史料、新聞記事、公演資料、番組記録、写真、音源、映像、当時の刊行物など、その時代に残された資料を確認し、可能なものについては出典や資料名を明記するようにしています。

一次資料が残っているものについては、できる限り一次資料を示す。

複数の説があるものについては、一つの説だけを事実のように断定しない。確認できないことについては、確認できないまま記す。

当たり前のことかもしれませんが、長く残る記録を作るうえでは、こうした積み重ねがとても大切だと考えています。

 

現地で確かめる

一方で、文献資料を調べているだけでは分からないことも、たくさんあります。

特に、地域の祭祀や年中行事と結びつきながら伝承されてきた芸能については、その土地を実際に訪れてみなければ分からないことがあります。

  • その場所に立って初めて分かること
  • 実際の祭りを見て初めて分かること
  • 地域の方と話をするなかで、初めて腑に落ちること

これまでの取材でも、そうした経験が何度もありました。本には残っていなくても、人から人へと伝えられてきた記憶があります。

文献に残された記録と、現在まで地域に受け継がれてきた記憶や言葉。
その両方を照らし合わせながら、できるだけ本来の姿に近づいていきたいと思っています。

 

記録しているもの

「マブイ」では、琉球古典音楽、琉球舞踊、組踊をはじめ、沖縄各地に残る民俗芸能や歌謡、祭祀、年中行事などについて調査しています。

また、その芸能を理解するうえで必要となる場合には、琉球王国の歴史や人物、古文書、御嶽や信仰、島々の歴史や暮らしについても取り上げます。一見すると別々の分野に見えるものでも、調べていくとどこかでつながっていることがあります。

歌を調べていたはずが、いつの間にか王府時代の歴史を辿っていることもあります。舞踊を調べていたはずが、その土地の祭祀や信仰に行き着くこともあります。私自身、そうしたつながりに出会うことが、この活動を続けている理由の一つでもあります。

 

取材について

地域の祭りや芸能は、もともと誰かに見せるために存在しているものばかりではありません。特に祭祀に関わるものについては、地域の方々が長い年月をかけて守ってきた大切な文化です。

そのため、取材や撮影に際しては、記録する側の都合を優先しないことを大切にしています。

  • 撮影してよいもの
  • 撮影すべきではないもの
  • 外部に公開してよいもの
  • その地域の中だけに留めておくべきもの

そこには、それぞれの地域の考え方があります。「記録として残したい」という気持ちがあったとしても、それ以上に地域の方々の意向や慣習を尊重すべき場面があります。

マブイでは、祭りや芸能を単なる観光的な対象として扱うのではなく、その土地で大切に守られてきた文化として向き合いたいと考えています。

 

取材・記録のご相談について

「マブイ」では、こちらから現地を訪ねて取材をお願いするだけでなく、地域の皆様や、芸能を守り伝えてこられた方々からのご相談も大切にしたいと考えています。

島や地域の中には、長いあいだ受け継がれてきた芸能や祭祀、歌、踊り、言葉、記憶がありながら、十分な記録が残されていないものも少なくありません。

これまでにも、

  • 地域に残る芸能や祭りについて、今のうちに記録しておきたい
  • 昔から伝わる写真や資料、関係者の証言を整理し、後世へ残していきたい
  • 師から受け継いできた芸や、その系譜を次の世代に伝えたい

といったお話を伺うことがあります。

芸能には、舞台で見ることのできる演目だけではなく、その芸を守ってきた方々の歩み、教え、考え方なども含まれていると思っています。

今お話を伺うことのできる方がいるうちに記録しておくことにも、大きな意味があると考えています。

  • 今のうちに記録として残しておきたい
  • 地域に伝わる芸能や祭りを、次の世代にも伝えていきたい
  • これまで受け継いできた芸や、その歴史を形として残しておきたい

そのようにお考えの地域の方、保存会、公民館、芸能団体、流派、芸能に携わる皆様がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけください。

「マブイ」では、地域に受け継がれてきた文化や芸能を、外から一方的に解釈するのではなく、まずその土地、その芸能に携わってこられた方々のお話を伺い、それぞれの考え方や慣習を大切にしながら記録していきたいと考えています。

取材の方法についても、写真や映像の撮影だけではなく、関係者の方への聞き取り、古い写真や映像、プログラム、新聞記事などの資料確認、演目や芸能の由来、流派や人物の歩みについての調査など、内容に応じて可能な範囲で対応いたします。

地域の中だけに留めておくべきこと、撮影や公開を控えるべきこと、関係者のみに伝えられてきたことなどがある場合には、そのご意向を尊重いたします。

記録を残すことそのものが目的ではなく、その土地、その芸能、その人たちが大切にしてきたものを、どのような形で次の世代へつないでいくことができるのか。地域や芸能に携わる皆様と相談しながら、一緒に考えていければと思っています。

取材・記録についてご相談がございましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

 

なぜ活動をおこなっているのか

芸能も文化も、時代とともに変わっていきます。人が変わり、暮らしが変わり、地域の環境が変われば、伝え方も少しずつ変わっていきます。それ自体は、文化が生きているからこそ起こる自然なことだと思っています。ただ、その一方で、記録されないまま失われていくものもあります。

  • あの人が知っていたけれど、もう聞くことができない
  • あの頃はやっていたけれど、今はもう行われていない

調査をしていると、そうした話に何度も出会います。

  • 今見ることのできるものを残しておく
  • 今聞くことのできる言葉を残しておく
  • 今確認できる資料を記録しておく

それが数十年後、あるいはさらに先の時代に沖縄の芸能や文化を知ろうとする誰かにとって、一つの手がかりになればと思っています。

 

お問い合わせ

 

ご用件

  1. 古典芸能の解説に関するご質問
  2. 取材・記録に関するご相談
  3. その他のお問い合わせ

 

ご質問、ご不明な点、取材依頼等がありましたら、以下の「お問い合わせ」フォームよりご連絡お願いします。

 

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